効率よくサイト運用、改善を行うポイント

最終更新日 2020/10/08
効率よくサイト運用、改善を行うポイント

Webサイト構築後に始まるのが、サイト運用です。運用負荷が高かったり、コンテンツ追加が難しく、思うように活用できなかったり、コンテンツを追加している間にきれいに整ったサイトだったのが見づらくなる場合もあります。 こちらでは、サイトの改善運用を見据えた、Webサイト制作時に気をつけるポイントをご紹介します。

効率よくサイト運用、改善を行うポイント

そもそもWebサイト運用とは?

サイトの目的を達成のために課題を抽出し、コンテンツを追加、更新したり、UI、デザインの改善を行ったりすることをサイト運用といいます。
分かりやすいものとしては、コーポレートサイトではニュースリリースの追加、商品サイトECサイトでは、新商品の追加などが挙げられます。

運用業務はWebサイト担当者間の話だけでなく、広告や広報戦略の影響もうけるため、多様な部署と連携や制作会社、システムベンダーへの指示だしなど多様な関係各所との調整が必要です。

サイト運用で注意する基本的なポイント

目的・目標を明確化

Webサイトは目的があって構築されます。その目的を踏襲し、運用メンバーに対しても理解と共通認識を作る必要があります。
また、運用を進めていくうちに当初の想定とは異なる目的が設定される場合もあるため、都度認識合わせが必要です。
また、最終目標(KGI)を達成するため中間目標(KPI)の設定も行い、日々の運用施策がどのKPIに対して行われているものかを意識し運用業務を進める必要があります。
 
 

更新、運用ルールの明確化

更新、運用する上でルールを明確化することが重要です。ルールとなるポイントを7つご紹介します。
 

●連絡体制とリリースまでの流れの明確化

連絡体制は誰が、どのツールを使いながら連絡をとるかを明確にすることでトラブルが起こった場合に、素早く対応することができます。またリリースまでの流れを明確化して全体共有しておくことで多様な部署や企業と連携が図れます。
 

●コミュニケーションルールの策定

メールや電話、チャットツールなど現在多様なコミュニケーションツールが存在しています。運用チームや制作会社、システムベンダーで特定のツールを使用するルールを策定しておくことで、情報伝達が高速化します。プロジェクト管理ツールなども併用することで連携がとりやすくなります。

●ダブルチェックができる体制

運用していく際にミスが出てくる場合があります。そうしたミスを事前に防ぐためにも、ダブルチェックができる体制を整えておく必要があります。ミスを防ぐことで修正や訂正などにかけるコストを削減することができます。

●チェックポイントの明確化(チェックリストの作成など)

チェックする際にどこを見ればいいのか明確にすると効率が上がります。チェックリストを作っておくと共有しやすくおすすめです。

●属人化を防ぐための各種マニュアルの整備

サイト運用をしていく中で、属人化が起こる場合があります。そうした場合、その人がいないと運用できなくなります。それを防ぐためにも、サイト運用をするためのマニュアルを整備すると良いでしょう。誰もがそのマニュアルさえあれば、運用できるようになれば属人化は起こりません。

●システム改修などが発生した際にマニュアルも更新されるように徹底すること

マニュアルが作成されていたとしても、システム改修などが発生すると更新することを忘れる場合があります。マニュアルも更新されるように徹底しましょう。
 

●緊急対応時の体制の構築

運用していく中で個人情報の流出や、サーバーダウン、システムの不具合などが起こり得ます。そうした場合に体制が整っていないと、復旧に時間がかかってしまいます。予め体制を整えておくことで、万が一のトラブルにもいち早く対応することができます。
 
 

効果測定、改善フローの構築

運用していく中で、Webサイトの効果を測定することは重要です。ツールを用いて閲覧状況のデータを取得して今後の運用をどうしていくかを明確にしてPDCAサイクルを効率的にまわしましょう。そのような運用体制を築いていくために必要なポイントをご紹介します。
 

  • グーグルアナリティクスなど効果測定ができるアナリティクスツールを導入
  • 目的に対してどの程度効果を生んでいるか指標を決定しておく
  • 上記の数値をもとに改善案を検討実行できる予算、人員を確保した体制を構築しておく
  • 時代の変化により目的や運用方法も変化するので、見直しができる場を確保しておく


運用作業は年数がたつごとにコンテンツが増大し複雑、増大していく傾向があります。
防ぐために、定期的な棚卸と取捨選択を行い、必要最低限の運用項目を保つことが重要です。
 
 

セキュリティ対策

ご情報の掲出や情報漏洩などのセキュリティ事故の多くは人的要因によるものです。
先の更新ルールを守ることはもちろん、システムとしてサーバー接続環境の制限や更新作業者や公開作業者といった業務ごとの権限管理が重要です。

サイト構築時に運用を見越して考えておくポイント

サイトを構築する際には運用していくことを見据えておく必要があります。ポイントを3つご紹介します。

コンテンツの増減を見越したサイト構築

●更新が必要そうなコンテンツの洗い出しをしておく

Webサイトを構築する際に、更新する必要が出てきそうなコンテンツを洗い出す必要があります。更新を見越していない場合、更新のためにコストがかかる可能性があるので予め更新が必要になるようなコンテンツがあれば洗い出しましょう。
 

●コンテンツが大幅に増えても、破綻しないナビゲーションの設計やレイアウト設計

レイアウト上、コンテンツが増えたら破綻してしまうという場合があります。予め破綻しないように制作しておかなければ、修正に大幅なコストがかかります。コンテンツが増加するかどうかわからない場合は設計の段階で予め質問しておくと良いでしょう。
 
例:製品カテゴリーの改変が決定したが、ナビゲーションの記述が各ページ個別に記載がありすべてのページを確認し、修正が必要となり多大な工数が必要となってしまった。
 

●CMSなどコンテンツ更新システムの導入

事前にコンテンツを追加・更新していくことが決まっている場合、CMSなどを導入しておくことが良いでしょう。CMSであれば簡単な作業で追加や更新ができます。
 
 

徹底したシステム化、自動化

人間はミスを起こすものなので、運用においては徹底して人の手が入る工程を削減し、システムでの自動化を推進します。
例えば、外部の部署などから入稿されるデータなどは人の手での編集を行うことなくサイトに取り込めるようにしておくなどが重要です。
 
 

ガイドラインの策定

担当の変更や、制作会社の変更においても、同じクオリティでのWebサイト更新、改善ができるよう構築時に策定する必要があります。

運用作業時における注意ポイント

イレギュラーや事故情報の蓄積

イレギュラーでの対応を処理するだけで終わるのではなく、運用フローに組み込む必要がないか?マニュアルを更新する必要がないかを検討し、必要であれば運用フローやマニュアルをアップデートしましょう。
 

自動化の検討を行う

運用業務は業務フローが確定していることもあり、マニュアルを踏襲した作業を行うことが目的となりがちです。あらたな更新ツールが世の中に出回っているにもかかわらず、ずっと手作業で更新を行っているなどのケースが起こります。これを防ぐため、いつどのタイミングでもシステム化ができないかを検討し、業務の棚卸をし続けましょう。

まとめ

Webサイトは作成しただけで、効果が出るようなケースはまれで、運用しながら改善していくことで効果を発揮することが大半です。すなわち、サイト運用が成功の鍵といえるかもしれません。
サイト運用は目標設定とそれを達成するためのPDCAサイクルを効果的に回すことが重要です。常に改善する意識をもって関係各所のメンバーが取り組むことで効果的で効率の良いサイト運用を実現してください。

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